2026年9月01日
動悸の診断は難しい
動悸の症状で病院に来院された時点では既に脈が正常に戻っており、この状態で採血や心電図検査を行っても異常が見つからず、「問題なし」と診断されることは珍しくありません。原因がわからず、なんとなく不安を抱えたまま生活を送っている方も多いのではないでしょうか。 「何か見極める指標はないのだろうか?」
そんな疑問に応える、新しい研究報告をご紹介します。
2026年 カナダ心臓血管学会での報告:動悸に隠れた「4つの危険な兆候」
2026年、動悸で救急外来を受診した215人の患者さんを分析した研究結果が発表されました。それによると、全体の約1/3にあたる80人に、「見逃してはいけない基礎疾患」が見つかりました。 さらに詳しく分析したところ、以下の4つの特徴がある場合、重大な心臓疾患が隠れている危険性が高いことが分かりました。
① 年齢が50歳以上である (危険性が約7.6倍に上昇)
② 既に狭心症・心筋梗塞・心不全・不整脈などの基礎疾患がある(危険性が約4.7倍に上昇)
③ 動悸に加えて「失神」がある (危険性が約11倍に上昇)
④ 心拍数が100回/分以上である (危険性が約3.8倍に上昇)
逆に、この4つの兆候が一つもない場合、心臓が原因の危険な動悸である可能性は非常に低い(約96%の確率で除外できる)ことも示されました。
※救急外来を受診した患者さんのデータであるため、自宅で過ごしている方全員にそのまま当てはまるわけではありませんが、受診の一つの目安として大変有用な指標です。
自己判断は禁物です。必ず心電図検査を受けましょう。
以下の症状や背景に心当たりがある方は、重大な病気を見逃さないためにも、心電図検査を受けることをおすすめします。
・50歳以上である
・生活習慣病(高血圧、脂質異常症、糖尿病)がある
・心臓の持病(心筋梗塞や狭心症、心不全、不整脈疾患)がある
・健康診断で心電図の異常を指摘されたことがある
・繰り返して動悸を自覚する、または速い動悸が数分以上続く
・脈がバラバラで不規則に感じる
・動悸とともに気が遠くなった(失神した)、意識が飛びそうになった(失神しそうになった)
・冷や汗をともなった胸の痛み、息苦しさ、がある
当院は、心臓超音波検査、ホルター心電図検査、胸部CT検査など、心臓に関する検査器具が充足しています。「気のせい」と自己判断して放置せず、お気軽に当院へご相談ください。