関節リウマチ・膠原病
関節リウマチ・膠原病
関節リウマチは、ウイルスや細菌などの外敵から自分を守るための免疫システムが、遺伝的素因と様々な環境要因の組み合わせが引き金となって自分自身を攻撃してしまい、関節滑膜に慢性的な炎症を起こす疾患です。滑膜が異常増殖することにより骨・軟骨を破壊し、進行すると関節変形の原因となります。また、関節だけでなく、肺や血管など全身の臓器にも症状がみられることもあります。女性の方が男性より2〜3倍多いと言われています。
関節リウマチは、発症して数年以内に進行することが明らかになっており、早期発見・早期治療によって関節破壊の進行を抑えることが大切です。
関節リウマチの治療は、できるだけ早く寛解(かんかい)を目指し、維持していくことが大切です。
寛解とは、疾患の進行を抑え、今まで通りの生活を送ることができる状態をいいます。そのまま再燃しない可能性もあれば、する可能性もあるといった状態で完治や治癒とは区別して呼んでいます。寛解となった後も、治療を継続することが大切です。
| 進行を抑える薬 | メトトレキサート(第一選択薬)、抗リウマチ薬(DMARD)、生物学的製剤、JAK阻害薬 |
|---|---|
| 痛みを抑える薬 | 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)、ステロイド(必要時) |
50歳以上に多い炎症性疾患で、発熱や首・肩・腰・股関節周囲に強いこわばりや痛みなどが生じます。発症が急で、寝返りができないほど強い痛みを訴えることがあります。また、20%に巨細胞性動脈炎が合併します。関節リウマチとの鑑別が困難なこともあります。悪性腫瘍を合併することもあり、診断には全身検索が必要です。
また、巨細胞性動脈炎を合併すると、下記の症状も出現します。
ステロイド(低用量)が劇的に効くことが多いですが、ステロイドの減量とともに再燃もよく起こります。巨細胞性動脈炎が合併した場合は、より高用量のステロイドを使用します。
全身の臓器に炎症が起こる自己免疫性疾患で20~40歳代の女性に多く、指定難病となっています。遺伝・女性ホルモン・紫外線などが関与すると考えられています。症状も重症度も多彩です。
検査異常や、臨床症状などをSLEの分類基準に照らし合わせて点数化し、診断します。
症状、重症度に応じて治療薬を調整します。
涙腺・唾液腺に炎症が起こり、目や口の乾燥が続く自己免疫疾患です。女性に多く、乾燥症状のみのことも多いですが、関節痛、皮疹、肺疾患、腎疾患など全身に症状が及ぶ場合もあります。関節リウマチやSLE等他の膠原病を合併することもあります。
乾燥症状に対しては根本的な治療は無く、生活指導や下記に示すような対症療法を行います。臓器障害を伴う全身症状に対してはステロイド投与や免疫抑制剤を投与します。
乾癬に合併する関節炎で、関節だけでなく腱付着部(アキレス腱など)や指全体が腫れる症状が特徴です。乾癬患者の30%程度が発症し、皮膚症状が先行することも関節症状が先行することもあります。
脊椎関節炎は、脊椎(背骨)や仙腸関節に炎症が起こる自己免疫性の関節炎の総称で、主に若年〜中年に発症します。腰痛やお尻の深い痛みから始まることが多く、「年齢のせい」「姿勢の問題」と誤解され、診断が遅れやすい疾患です。進行すると脊椎が硬くなり、日常生活に支障が出ることもあり、早期診断・治療が非常に重要です。
脊椎関節炎の痛みは、炎症性腰痛と言われる一般的な腰痛と性質が大きく異なるものです。
腰痛以外に症状が出ることも多いため、「複数の症状がバラバラに起きている」と感じて受診する方もいます。
脊椎関節炎は運動で痛みが改善しやすいため、ストレッチや姿勢の改善・適度な運動もとても重要な治療になります。
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