2026年7月30日
日常会話やニュースなどで「突然死」という言葉を耳にすることがあろうと思いますが、定義や具体的な原因については詳しく知られていません。混同されやすい「急死」との違い、心臓突然死の疫学調査などについて解説します。
「突然死」と「急死」は何が違う?
世界保健機関(WHO)の定義では、「突然死」は「発症してから24時間以内の予期せぬ自然死」とされています。なかでも心臓が原因の「心臓突然死」は、「発症から1時間以内に死亡に至るケースを指す」のが一般的です。なお、末期がんなどであらかじめ死期が予想されている場合は、突然死には含めません。
よく似た言葉に「急死」があります。「急死」とは「直前の健康状態を問わず、容態が急変して短時間で亡くなること」全般を指します。つまり、急死という大きな枠の中に、予期せぬ自然死である「突然死」が含まれています。
1日に約200人以上が「心臓突然死」で亡くなっている
消防庁の統計(令和6年版など)によると、病院外で心停止した方は年間約12〜13万人。そのうち、事故などを除き「心臓の異常が直接の原因≒心臓突然死」と推計される方は年間約7〜9万人にのぼります。これを1日あたりに換算すると、なんと1日に200〜250人が心臓突然死で亡くなっている、と推計されます。
現在、日本の交通事故による死亡者は1日あたり約7人ですから、心臓突然死がいかに圧倒的な数字であるかがお分かりいただけると思います。
心臓突然死の年齢差
1. 若年層(10代〜30代)
遺伝や心臓の構造的な異常が主な原因です。心筋症(心臓筋肉の異常)や、遺伝性不整脈疾患などが挙げられます。
2. 中高年以降(40代以降)
生活習慣の乱れによる肥満や生活習慣病(高血圧、糖尿病、脂質異常症など)が動脈硬化を促進させ、心筋梗塞などの冠動脈疾患を発症する、または致死性不整脈を誘発する、ことが主な原因です。
心臓突然死の性差
1.現役世代では圧倒的に男性がハイリスク
30〜50代の現役世代では、男性の発生頻度が女性の約3倍と圧倒的に高くなっています。これは男性の方が肥満や生活習慣病を発症しやすいことが一因です。
2.現役世代以降では女性も油断禁物
女性は50歳を過ぎて閉経を迎えると、動脈硬化発症を予防していた女性ホルモンが減少します。そのため女性も動脈硬化が進みやすくなり、年齢を重ねるごとに発症率の男女差は縮まっていくのが特徴です。
循環器専門医または不整脈専門医にご相談ください
心臓突然死は、決して他人事ではありません。
心臓突然死の予防には動脈硬化予防、すなわち生活習慣病の管理が重要であることは言うまでもありません。加えて、当院の院長は、循環器専門医であると同時に不整脈専門医でもあるため、心臓突然死に関する臨床経験が豊富です。比較的まれとされる「若年層の心臓突然死」に関する臨床経験も有しています。
「健康診断の心電図で異常を指摘された」
「血縁者に突然死した人がいて不安がある」
「時々、胸が締め付けられるような違和感がある」
少しでも気になる症状や不安がある方は、手遅れになる前にぜひ当院へお気軽にご相談ください。